20年以上、ホームページ制作に携わってきて来ました。
当時は「Webデザイナー」がディレクションからデザイン・コーディングまで担当することが多かったように思います。
いつしかディレクター、デザイナー、コーダーと役割が分担され、もちろんほかにもライターやフォトグラファーなど専門性に応じて制作を行っています。
プレイヤーが増えれば増えるほど、コミュニケーションにかかる時間・回数が増え、相手の行った作業の「確認」の回数も増えてきます。
こんなにも多い確認作業
制作プロセスの中で、どれだけ確認作業を行っているのか洗い出してみました。
- 原稿をもとにデザインしたカンプを間違いがないか、原稿と突き合わせて確認。
- クライアントにてデザインを確認。原稿と突き合わせ。
- クライアントからの修正指示。
- 修正指示を確認し、デザイナーに指示。
- デザイナーから上がってきた修正案と修正指示を突き合わせて確認。
- クライアントにて修正案を確認。
・・・さらに修正があれば3~6が繰り返されます。
デザインOKが出ればコーダがコーディングに着手します。
- コーダーから組みあがってきた内容をOKの出たデザインカンプと突き合わせて確認。
- 動作確認、リンク切れ確認、レスポンシブの挙動確認、フォーム送信確認
- クライアントにて確認依頼(2と同じ作業)
- クライアントから修正指示。
- 修正箇所を確認し、コーダーに指示。
- コーダーから上がってきた修正を「2」に沿って確認。
- クライアントにて修正を確認。
・・・さらに修正があれば4~7が繰り返されます。
経験不足のデザイナやコーダーとプロジェクトを行う場合、ディレクターとの間で何往復もすることがあります。情報の先祖返りなども発生し、何度も同じ確認作業を行っていると、客観視できなくなり、さらに見落としが発生するという事態にも陥り、現場は疲弊していきます。
実際、スタッフ全員に制作作業にかかった時間をつけてもらったことがあるのですが、時間をコストにそのまま置き換えてしまうと完全に赤字になります。
トータルの制作時間が費用に転嫁される(べき)
修正作業もある程度は制作コストに織り込まないと、制作会社はやっていけません。
大手のクライアントで予算を多く用意されているとことは、正当な制作費を見積もりできると思いますが、そうでないクライアントの方が大半で、発注側も受注側もお互いシビアな予算の中でやりくりしているのが現状です。
制作会社の中には2回まで、3回までと修正回数の制限を設けているところもあり、際限なく続く修正リスクを抑えている会社も存在します。発注する側にとっては、修正の制限を特に設けていないところの方が安心感がありますが、制作会社にとってはかなりリスクを抱えていることになります。
作業フローの確認作業を大幅に見直し、制作コストを下げることを実現
当社では従来コーディングといわれていたプロセスはElementorというWYSIWYGに対応したエディターを使用し、制作プロセスの中の「コーディング」をなくしました。
デザイナーが直接Wordpress上でデザインしながらホームページを構築するので、デザインのOKが出た時点で、ホームページが完成している状態になります。そのため、上述した確認作業の大半が大幅にカットされることになります。
費用的にはコーディングコストと確認コストの部分を下げられるので、一般的なホームページ制作費よりも1/2、1/3の費用で制作することも可能になりました。
もちろん、訪問ディレクションをなくし、リモートですべて行うことも含めるとさらにコストを下げることができます。
安くて更新しやすいホームページが手に入る
お客様にとって制作費が安いのもうれしいと思いますが、納品後のお客様側での更新作業もソースコードを意識することなく、ページデザイン見たままの状態で編集できるのでメンテナンスもとても簡単です。
また、ホームーページ制作費用が安く抑えられた分、プロカメラマンによる写真撮影、イラスト作成、動画作成などによるコンテンツの充実や広告運用などにも予算を振り分けなどがやりやすくなるのでお勧めです。